Twitterが「農民デモ」に関連するインドの活動家やジャーナリストのアカウント表示を制限する

インドでは、2020年9月に可決された農産物取引の自由化に関する新法をめぐり、農家による大規模な「農民デモ」が発生しています。そんな中、Twitterが農民デモに関するツイートを行った活動家や農民組織、ジャーナリストのアカウントをインド国内で制限したと報じられました。

インドでは2020年9月に農産物取引を自由化する新法が可決され、これまでに存在した農作物取引に関する販路の制限が撤廃されました。インド政府は新法によって「農家が民間業者に農産物を直接販売する機会が得られる」と主張していますが、多くの農家は「農産物が買いたたかれて生活が脅かされる」と主張して猛反発しました。

農家との協議を重ねた政府は新法を1年半凍結するという譲歩案を示し、最高裁判所も新法を一時停止する措置を講じましたが、新法の完全撤廃を求める農家の抗議活動は収まっていません。インドの独立記念日である共和国記念日の2021年1月26日には、農家の一団が首都・ニューデリーにトラクターで乗り込みデモ活動を展開。バリケードを破壊して警官隊と衝突し、催涙ガスなどを用いて鎮圧されたとのことです。

インド農家デモ隊、首都で警官と衝突 催涙ガスで鎮圧 | ロイター
https://jp.reuters.com/article/india-republicday-farmers-idJPKBN29V0VB


そんな中、農民デモを支援するツイートやRTを行った農民組織や活動家、メディア、議員といった約250個のTwitterアカウントが、インド国内で一時的に表示されなくなりました。インド国内での表示が制限されたアカウントには、農業新法に抗議する農民の共同戦線であるKisan Ekta Morchaや、農民デモについてツイートしたインドのメディアであるThe Caravanなどが含まれていたとのこと。

インド国内での表示が制限されたKisan Ekta MorchaやThe CaravanのTwitterアカウントは、インド国内からアクセスすると「Account Withheld(保留されたアカウント)」と表示され、法的な要請によってインド国内で制限されていることが示されました。なお、ブロックされたアカウントの中には今回の農民デモと直接関連しておらず、別のアカウントと間違ってブロックされたと思われるものもあったそうです。


今回の表示制限措置は、インドの電子情報技術省による法的な要請に基づいたものだとのこと。インド最大のテレビ通信社Asian News International(ANI)によると、電子情報技術省は2021年1月30日、Twitterに対して「#ModiPlanningFarmerGenocide」といったハッシュタグを使用して誤情報や脅迫的あるいは刺激的なツイートを行った、約250のアカウントをブロックするように求めたとされています。

今回の抗議行動を主導した農業組合の連合組織Samyukta Kisan Morchaは、「政府は抗議している農民に事実が届くことを望んでいません。異なる抗議地点における農民の協調を恐れています。これは非民主的かつ違法です」と述べて、政府の動きやTwitterの対応を非難しました。

なお、アカウントの表示制限は数時間で解除され、記事作成時点ではアカウントの表示が元に戻っているとのこと。このアカウント復旧の理由については明かされていませんが、インドのテクノロジー系メディアであるIndia Today Techは、アカウントの表示制限に対する報道やSNS上での追及を受けたTwitter本社が決定について再レビューし、アカウントを復元した可能性があると述べています。


Twitterの広報担当者はIndia Today Techの問い合わせに対し、「許可された機関から有効かつ適切な範囲のリクエストを受けた場合、特定の国であるコンテンツへのアクセスを差し控えなくてはならないケースもあります」とコメント。Twitterは影響を受けるアカウントに対し、制限されるコンテンツについて通知するポリシーを持っていると述べていますが、今回アカウントの表示制限を受けたThe CaravanのVinod K Jose編集長は、Twitterからの通知はなかったと主張しています。


Source: Twitterが「農民デモ」に関連するインドの活動家やジャーナリストのアカウント表示を制限する – GIGAZINE

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